神に選ばれなかった者達 後編

いつものことではあるけれど、バケモノ退治はやはり、なかなか上手く行かないものだね。

二日目の晩は、結局エレベーター探しと階段探しで終わってしまった。

翌日からも、李優の提案でこのフロアの情報収集に努めていた。







そして、夢の中の舞台が病院になってから、しばらく経った頃。

「おはよう、萌音」

「あ、李優。おはよー」

家を出て、学校に向かっていると。

いつも通り、李優と会った。おはよう。

夢の中でも、現実でも李優に会える幸せ。

すると、李優が早速こう聞いてきた。

「なぁ、萌音…昨日のことだけど…」

…ん?

「ねぇ、李優」

「ん?」

「この間のお手紙、返事はどうしたの?」

「…は?」

李優、ぽかん。

「いや、それより昨日のこと…」

「この間のラブレター、お返事はしたの?」

「…。…あー…」

李優はガリガリと頭を掻いた。

「まぁ…。うん…。…やっぱり返事しないと駄目だよな?」

「え。返事してなかったの?」

「ゆっくり考えて下さい、って手紙に書いてあったから…。猶予をもらってる気になって、放置してた…」

…あちゃー。それは駄目だね。

「ヤギさんですらお手紙の返事を書いてるんだから、李優も書かなきゃ」

「あぁ…。ヤギさんはそのお手紙を読まずに食べたけどな…」

あ、そうだっけ。

さっきの手紙のご用事なーに♪ってね。

「気が重いな…」

「素直な気持ちを書けば良いだけだよ?」

「それが一番困るんだよ…」

何で?

嘘つくんじゃなくて本当の気持ちを言ったら、きっと分かってくれると思うけどな。

「まぁ…でも、うん。もらいっぱなしは駄目だよな…。…書いておくよ」

「うん。それが良いよ」

李優の素直な気持ち、ちゃんと通じると良いね。