神に選ばれなかった者達 後編

私がこんなにも、他人に嫌われること、いじめられることに怯えているのは。

私自身、中学校の時まで、いじめられっ子だったからだ。

私は昔、地味で、冴えない女の子だった。

両親は昔から不仲で、子供の前で平気で殴り合いの夫婦喧嘩をする親だった。

私が根暗な性格に育ったのは、その家庭環境のせいだったのかもしれない。

小学生の時、ついにパパが家を出て行った。

出て行って、二度と戻ってこなかった。

その後、ママとパパは正式に離婚した。

そこで、どんな会話が交わされたのか、私は詳しく知らない。

ただ、後で聞いたところによると。

離婚の直接の原因はパパの浮気で、家を出ていった時には既に、よその女性と子供を作っていたらしい。

ママと私じゃ駄目だったのだ。

だからパパは、よその女の人のところに行って、新しく生まれたその子のパパになった。

もう、私のパパではなくなった。

ママは私を連れて、アパートを借りて、そこに移り住み。

以来、私はママと二人暮らしだ。

出て行ってからというもの、パパと会ったことは一度もない。

手紙の一通、電話の一本もなかった。

ママは私を養う為に、一人で昼夜問わず働く毎日が始まった。

私はそれまで通っていた学校を転校して、新しい学校生活を始めた。

両親の離婚、それまで暮らしていた場所からの引っ越し、そして転校という度重なるストレスに。

私は、すっかり萎縮してしまっていた。

自分に自信がなくて、引っ込み思案で。

常に「誰か」や「何か」に傷つけられることに怯えて、びくびくする子供になっていた。

私のそんな態度が、クラスメイトの顰蹙を買ったのだろう。

私がもっと堂々として、皆と仲良くして、明るく振る舞えていたら。

クラスメイトも私と打ち解けてくれて、友達になれたかもしれないのに。

私は自分の殻に引きこもるばかりで、外の世界に心を開けなかった。

それでも小学生の時は、皆私を遠巻きに見ながら、そっとしておいてくれた。

それが変わってしまったのは、中学校になってからだ。
 
中学校に入学してからも、私は地味で冴えなくて…根暗な子だった。

そんな私が、クラスのいじめっ子のターゲットになるのは、当然というものだった。