神に選ばれなかった者達 後編

うーん。

なかなか、聞いてて面白いものじゃないね。

それは、李優も同じだったらしくて。

「…気分悪い…」

非常に渋い、しかめっ面。

李優はやっぱり優しいね。

萌音は、もう何も感じないや。

だってここ、夢の中だよ?焼かれてる人達、みんなバケモノだよ?

どんな風に死んだって、萌音の知ったことじゃない。

「…どうする?李優。ここから離れる?」

「あ?」

「これ以上、あれ眺めてても仕方ないでしょ」

萌音は、焼却炉を指差してそう言った。

「あぁ…そうだな」 

「それより、さっきの忍者を追いかけて殺そう」

武器はないけど、また絞め殺して、拳銃を奪えば良し。

そうと決まればとばかりに、萌音はすっすと立ち上がった。

しかし、傍らの李優に止められた。

「いや待て。もうちょっと待てよ」

「え、何で?」

「まだ情報が足りないだろ」

え。まだ情報収集するの?

もう充分だと思うけどなぁ。

「昨日…じゃなくて今朝、『処刑場』で響也が言ってただろ。フロア間の移動が制限されてるって」

「ふぇ?うん」

「あれを確かめに行こう。もしかしたら、俺達の現在位置も分かるかもしれない。そうしたら、仲間達と合流出来るかもしれないだろ」

あぁ成程。先に、他の生贄メンバーとの合流を優先するんだね。

確かに、合流出来るなら、その方が良いかも。

武器を借りることも出来るかもしれないしね。

みらくちゃんの手榴弾とか。強そう。

「分かった。じゃあ行こう」

「よし」

萌音と李優は、早速。

来た道を引き返して、エレベーターかエスカレーターか、階段を探すことにした。