それでも

「うん…それでね?お兄さんの彼女さん…また変わってた…」

ハッキリと真実を私に教える…

『うん…分かってたよ…指輪もまた変わってたし…』

そう言う私の声は震えてた…

「梨音…」

心配そうに眉を下げて私を見つめる彩美

『美雪っていうんだって。お兄ちゃんの今の彼女…綺麗な名前だよね…今度は長く続きそうな気がするってお兄ちゃん言ってた』

あれ?

なんでだろ?

涙があふれてきたよ?

お兄ちゃんに彼女ができることには慣れてたのに

今さらなんで悲しむの?私…

やっぱり

“今までとは違う”

頬を染めてそう言ったお兄ちゃんにショックを受けたからだろう

今まで一度だってそんなこと言わなかった

「梨音はそれでいいの!?」

そう言った彩美も目には涙を浮かべてた…