騙すなら墓場まで




 彼ら彼女らからすると情けをかけられたようで腹ただしいそうで、温情にすがるなんてプライドが許さなかったらしい。

 そのまま伝えると、萩野さんは呆れたような困ったような顔で小首を傾げた。


「うーん……まぁ、捕まったなら良かったね?」

「伊月さんとも話し合ったんだけど、これが一番良いだろうって」

「二人が良いならそれが一番じゃないかな」


 萩野さんは膝の上で指を組んだ。


「話し合えるようになったのは本当に良かったね」


 私は心から同意した。そうでなかったら、お互いに本心を隠したまま亡くなるまで暮らしていたかもしれない。

 伊月さんのそばにいられるならそれでも良いと思ったかもしれない。


「やっぱり後ろめたさなしに一緒にいたいからね、これからも話し合いで解決するよ」


 これは紛れもない私の本心だ。

 またノックの音がして、私はドアを開けた。