少女と過保護ーズ!!続

『ピーと鳴りましたら、お名前とご用件を…』



公衆電話を漸く見つけて八雲さんにかけた。


けれど事務的に流れるアナウンスの後、留守電に切り替わってしまった。



「…………」



忙しい……って、言ってたもんね。



そんな忙しい八雲さんの手を煩わすわけにはいかない。



用件も言わずに電話を切った。



「パパー!!慎がっっ、キャハハハハ!!」


「あら、やだ慎ってば!!」


「ハハッ!!」



近くの家から親子の楽しそうな笑い声が聞こえる。



「……っっ!!」



おもわず耳を塞いだ。



頼る人もいない。

帰る場所もない。


あたしは…。



何も感じることのなくなった体を引き摺るようにして、その場を離れる。


あの笑い声を聞きたくなかった。


自分がたった一人だと思い知らされるから。


無意識にあたしの足は、1つの場所に向かう。


ううん。

もうそこしか行くところがなかった。