少女と過保護ーズ!!続

八雲side



『あああああ"あ"っ!!!!』



喉を潰さんばかりの絶叫が聞こえてきた。



「ハイネ!!!!」


「ハイジ!!!!」



聞き耳を立ててた"死桜"も、その絶叫に声を張り上げてハイネを呼ぶ。



くそがっっ!!



「芹原っ!!止めろっ!!ハイネに手を出すな!!んな、悲鳴を上げさせるほど、何やってやがるっ!?!?」


『何やってるだって?愉しいことに決まってんだろーが』


「……ふざけるな。喰い殺すぞ」



気が狂いそうなのに、冷静で温度のない声が出た。



小さくなっていくハイネの声。



本当は無力な自分こそ殺したい。



何が守るだっ!!



俺は一番大切な人さえ守れないっっ!!



「ハイネ!!!!!!」



お前が苦しんでるのに、呼んでやるしか出来ない!!



「ハイネ!!!!」


『………っ!?』



何度めかの呼びに高笑いを上げてた奴が、それを止め息を飲む気配。



何が……



『……や…くも…さん』



小さな小さな声だった。


いつものハイネからは想像もつかないほど、弱々しい声だった。


空耳かと勘違いしてしまいそうなほど。



でも、俺はお前の声を聞き逃さないよ。


聞こえる。


俺を呼んでるお前の声がっっ。



「ハイネ!!!!!!」