少女と過保護ーズ!!続

「ハイネ」


愛しい名を呼ぶ。

この子にピッタリの名。


「んー……」

「起きろ、ハイネ」

「んー……んん‼??」


ポカーンと開いた美味しそうな唇にキスをする。

鼻を摘まむことも忘れない。


そうすると数秒もしない内に、息が出来ず、カッと目を見開いた。

至近距離で俺と目が合った瞬間、何が起こってるのか理解したハイネはみるみる顔を赤くした。


「んんんんん‼??」


八雲さん‼??と言ったらしい。

もう起きたと確信して俺はチュッと音を立てて唇を離す。


「おはよう、ハイネ」


大きな猫瞳に幸せそうに微笑んでる俺が映る。

何より好きな瞬間。


「~っっおはよごじゃーやす‼」


照れたのか、バッと布団を被って顔を隠しながらの挨拶。

噛みっ噛みだな、噛みっ噛み。


「ほら、可愛い顔を見せて」

「可愛いくないし‼」

「最高に可愛いんだよ、俺の姫」

「~~~っっ。八雲しゃんのタラシーーーーっ‼」


ハイネ絶叫。

タラシだと??

いいだろう、なら。


「タラシだからな。もう一回」


そう言って唇を寄せる。


「わわわっ‼もうダメっ‼」

「えーーー」


不服。

ハイネは俺としたく……


「よっっ夜なら…………いいですよ?」

「っっ!?」


上目遣い+甘い声。

朝から、この子はもう‼←それは八雲さんです‼

腰砕け状態の俺は、バレないようになんとか部屋を脱出するのだった。



「チビ助。グッスリ寝てたぞ」

「そうか」


なんでか、廊下に大の字になってた桂がそんなことを言ってくる。

シリアス顔なんだか、オデコ腫れてんぞ。

俺がやったんだが。


「お前は?」

「あ?」

「お前はきちんと寝れたか?」


少々垂れた瞳が、嘘は許さないと真っ直ぐ俺を見てくる。


「ああ。夢も見ずにグッスリだ」

「そうか」


おちゃらけて悟られないようにするが、"黒豹"の中で一番の気遣いで心配性。

笑って頷けば、桂もホッとしたように笑う。


「ありがとな」


だから素直にお礼が言えた。


「ふっ。良いってこと……って、八雲くん??何をしてるのかな??」

「心配かけた詫びに1階まで運んでやろうかと」


未だに大の字で寝てる桂の両足をしっかり掴む。


「それはおまっっ、いつものやつだな!?やつなんだな!?アホかっそれの何が詫び……ぎゃーーーーっ‼」


ゴン‼

ガン‼


という小気味良い音と桂の悲鳴を聞きながら、1階へと下りるのだった。