少女と過保護ーズ!!続

空side


なんで!?

どうして!?

遠くから聞こえてくるこのエンジン音。


わかる!

わかるんだよ!

これはあの人のバイクっっ


「空?どうしたの?」

「りりちゃん!あたっあたしは、居ない‼」

「はぁ‼??って、ちょっと空‼??」

「総長‼??」


突然のあたしの乱心に、皆慌てるもそれを無視して、倉庫2階の自室に逃げ込んで頭から布団を被る。

なんであの人がこっちに来てるの!?

"チビ姫"を取り戻した今、もうこの県に用はないはず。


ずっとずっと会いたかった。

何度も、理由を作っては会いに行こうとした。

でも出来なかった。

出来なかったんだよ。


今でも思い出す。

これ以上ないってくらい優しい表情で"チビ姫"を見守るあの人の姿を。

壊れ物を扱うように慎重に"チビ姫"を抱き上げ笑い合う二人の姿を。

あたしの入る隙間なんて、どこを探しても見つからなかった。

初めて好きになった人。

好きだと気づいた瞬間、失恋。

あの人はきっと……。


"チビ姫"と一緒に来たのかな……?


またあの仲良の良い姿を見せられるのかと思ったら、もう逃げてた。

何週間たっても気持ちはグシャグシャのまま。

恋ってこんなに苦しいのか……。

捨てられるものなら捨ててしまいたい。


のに。

……来た‼

ド派手に一度噴かして、バイクが止まる。

そのとたんに、キャーキャー、ワーワー騒がしくなる外。

やっぱり竜希さんはカッコいいんだ。

それを聞きたくなくて、さらに布団に潜り込む。


何しに来たんだろう…。

どうしてココに?

まさか!?

あたし何かした!?

何か失態を……!?

考えても答えはでない。

すぐ近くにあの人……竜希さんが居る。


一目だけでもっっ

いやいやいや……

顔だけでもっっ

ダメだダメだダメだ……。

どれくらい布団の中で格闘していたのか。


突然ドアがノックされた。

りりちゃん?

呼びに来た‼??

いやいや、あたしは居ないって……


「りりちゃ……」





「空」

「っっっ」


聞きたかった…………声がした。