少女と過保護ーズ!!続

不思議な色の瞳が綺麗。


痛む手じゃないほうの手で身体をソッと撫でたら、艶やかで優しい毛並み。



リアル!!



(あっ…気持ち良い…じゃねぇ!!よく聞け、チビ。八雲が泣いてる。早く帰ってこい)



八雲さんが泣いてる!?


なんで!?


指よりも、心臓がギュッと痛んだ。



行かなくちゃっっ!!


八雲さんの側にっっ!!



(よしっ!!俺が引導を渡してやる)


(竜くん!!ハイネに死ねって言ってるよ!!)


(おっ!?)


「ごるぁっっ!!"黒豹"!!死ねってか!!」


(思ってないぞ!?俺は思ってないぞ!!チビネ!!)


(ほら、馬鹿やってないで俺達に付いてこい)


「あっ!!待って、桂」



今すぐにでも行きたい。

でも………。


あたしは振り返って、近づけなかった最初の光を見る。



まだ居てくれた。

ううん。

あの時からずっと…。

ずっと一緒に居てくれたんだね。



「父。母」



小さく呟いた。