少女と過保護ーズ!!続

「良い機会だったじゃねぇか」

「……へ??」


竜希さん??

ふんにゃりと嬉しげに笑う竜希さんに首を傾げる。


良い機会……??

って??


「ここの親父にお袋、商店街の皆に……さっきの女子高生達。俺達は"黒豹"はこんなにも愛され信じられてるとわかった」

「~~~っっ」


本当だっ。

まさにその通りだっ。

おっちゃんにおばちゃんも、皆も頷いてくれる。


「ぅぅぅぅぅぅぅーーーー」

「ククッ。泣き虫」

「チビネ‼泣くならっ泣くなら俺の胸……ボルロゲッ‼??」


立ち上がり、こっちへ来ようとした蓮くんが八雲さんに殴られ吹っ飛んでいく。


「コラッ。八雲よ。店壊したら承知しねぇぞ」

「んなヘマはしねぇよ」


吹っ飛んだ蓮くんを無視して会話するおっちゃんと八雲さん。


蓮くんよーっ。

ごめんよ、あたしにこの二人は止められ……


「んぐっ‼??」


蓮くんの方を見て合掌しようとしたら突然、広くて暖かい腕に抱きしめられた。


一番安心する場所。

一番ドキドキする場所。

嗅ぎ慣れたチョコの甘い匂い。


「俺が側に居る時は、いっぱい泣いて良いぞ」



耳元で囁かれる、蕩けそうな程優しく甘い、甘い声。

本当に……どんだ……け甘いんだ……‼


「昔は一人でこっそり泣いてたのに、俺達の前でも泣けるようになったね、ハイネ」

「良いことじゃねぇの、なぁ、チビ助」

「チビネ……俺の胸で……もっと泣いて…いいんだぞ?」


そんなにあたしを泣かせてどうしようってんだ……。


「だからもう二度と自分のせいだと、責めるんじゃねぇ」

「……竜希さん」

「が」


一言。


ドンッッ‼‼


それだけで一気に空気が重くなった。

"黒豹"が牙を剥く。


「八雲の言うとおり、何度も何度もチビを傷付けやがって」

「ブッ殺す」

「"黒豹"の名を騙った罪は重いよ」

「俺がやる‼チビネを不安にさせ、泣かせやがって‼」

「二度と"黒豹"の名を騙れねぇようにしてやらねぇとな」


…おっ

……おっ

………おこっ

…………怒ってたーー‼

滅茶苦茶怒ってたーーーー‼

当たり前かっ。

"家族"を犯罪者にさせられそうになったのだ。

この人達がそれを許すわけがなかった。

どうして皆怒らずに普通だなんて思ったのか……。


普通に怒り狂ってた‼


「んじゃ、行くか」

「え?」


どこに‼??

最初に竜希さんが立ち上がり、続いて皆が……あたしを抱きしめてる八雲さん以外が立ち上がる。


「行くっていったら、"グール"のとこでしょーよ」

「え‼??」

「奴ら、二軒も成功したもんだから調子に乗って、今日も強盗するっつーから、その前に」


……あんだとーー‼??


「「「「「ブッ潰す」」」」」


綺麗に皆の声が揃ったのだった。


あたしもっっ

あたしも言いたかったぁぁぁぁぁぁぁぁっっ‼‼