少女と過保護ーズ!!続

蓮くんにそのまま優さんを捕まえててもらって、あたし達は霊園へと入った。

一目でわかる、父と母のお墓に頬が綻ぶ。

たくさんのお花が飾られてる。

ちょっと行った先にもお花。

そこは竜希さん家の代々のお墓。

あたしは先にそっちへ参る。

お花を生けて、お線香をたく。


そして、高遠家の墓へ。


「優さん」

「・・・…」

「これが父と母のお墓です」

「・・・…」


頑として目を開けず見ようとしない優さん。


「あなたが愛した高遠寧々は今ここで静かに眠ってます」


あたしは八雲さんから花束を受け取り供える。


父、母。

ごめんね。

いっぱい心配かけたよね。

それももうすぐ終わるから。


「3年前、居眠り運転の車が対向車線へとはみ出し、両親の乗った車と正面衝突しました」


忘れることは、一生ないあの日ーーーーーー。

皆にも初めてする話。

あたしはお墓を睨むようにして話を続ける。


「・・・即死・・・・だった・・・と」

「ハイネ」

「「「「チビ姫・・・・」」」」


どうしても震える声に、皆が寄り添うように近付いて来てくれる。


「父と母は互いを互いが庇うように亡くなっていた・・・と聞きました」


娘から見ても仲の良い、いつまでも恋人同士のような両親は死ぬ時も離れず一緒だった。


「・・・・・・・」

「両親らしい・・・・と、笑えた。死が二人を別れさせないで良かったとさえ思った・・・」


でも・・・。


「あたしは取り残された・・・・。助けてもらえるはずの身内もわからないまま・・・たった一人・・・・」

「ハイネ・・・」

「怖か・・・・った・・・・。どうしようもなく・・・怖くて・・・」


お墓を殴る。

何度も・・・・何度も。

どうして、あたしを・・・・・・・置いて行ったの??

何度も何度も問いかけた。


「一緒に連・・・・れて行って欲しか・・・。何・・・度も死にたい・・・・って思っっ」


思ってた。


「ハイネ」


お墓を殴る手が、大きな手に包まれる。

八雲さんの優しい瞳と目が合う。

ホロホロと流れる涙。

昨日もあれだけ泣いたのに、涙が渇れることはなくて。

そしてあたしは、未だに何も見ようとせず逃げる優さんの元へ。


井坂さんが心配そうにあたしを見てるけど、申し訳ないが今は何も喋りたくない。


「いつまで、そうやって逃げ続けるの!?母はもう死んだんだっっ‼」


蓮くんから優さんを受け取り、引き摺ってお墓の前まで連れていく。


「母の代わりになれる人なんて何処にも居ないし‼どんなに願ってもっっ‼会いたくてもっっっ‼」