少女と過保護ーズ!!続

「ふんがぁぁぁぁぁ‼八雲ー‼この野・・・デベソッ‼」


デベソッ!?

ベターンッ!と蓮くんが、そんな言葉と共に地面に落ちた。

何故にデベソ・・・・??


「誰がデベソだ。ボケ蓮」

「やっくん・・・」


どうやらいつの間にか戻ってきた八雲さんが蓮くんに飛び蹴りをくらわしたみたいで。

さすがの八雲さん大好きな麻也もちょっと呆れてる感じが・・・・。


「おんどりゃ八雲!ごるぁぁぁぁぁっ‼」

「ハイネに抱きつかれていいのは俺だけだ」

「麻也は!?抱きつかれてたじゃねぇか‼」

「麻也は可愛いからよしっっ!」

「俺も可愛いわっ‼」

「「あ"??」」


騒がしいことこの上ない。


「麻也とハイネが抱き合うってシャッターチャンスだろうがっ‼」

「確かに‼」


何言ってんだ。

あたしは3人を放っておいて井坂さんの元へ。

泣きそうに表情を歪ませてる。


ああ。

あんなに可愛い顔してるけど麻也、怒ると怖いからね。

蓮くんは怒ってなくても顔怖いしね。


「ごめんなさい。うちの兄ーズが」

「いいの。言われても仕方がない・・・」

「そうですね」


即答した。

その瞬間、また顔を歪ませる井坂さん。


「お詫びは受け取りました。でもまだ許せません」


キッパリと言う。

あの時の気持ちはまだ、この胸を黒く染めるから"許します"なんて言えない。


「勿論、あの人はもっと許せません」

「そう・・・よね。当然だわ・・・・」

「あたしの気持ちはハッキリしてます。でも貴女はどうしたいのか。それを知りたくて今日お呼びしたんです」


この人には選ぶ権利がある。

この後の、アイツの態度を見て別れるか・・・婚約者を続けていくか。


あたしは止めた方がいいと思う。

この人ならもっと好い人が出来るだろうに。

でも"好き"は理屈ではないから。


好きな人のダメな所も愛しいと思ってしまうことを、あたしは知ったから。

八雲さんを見ると、こっちを見てたのかバッチリ目が合った。

柔らかく細まる瞳に

注がれる視線に微笑む。

けど、すぐに井坂さんへと視線を戻す。


「見たくもないものを見るかもしれませんが・・・・」


てか、100%見ることになるだろう。

ここまで来たからにはあたしは容赦しない。


「・・・大丈夫」


深く深呼吸をして頷く井坂さん。


「わかりました。じゃあ、行きましょうか」

「チビ姫ー??」

「あいあーい。よろしく」


有馬に呼ばれ返事をすると、有馬達が乗ってきた車のドアが開けられ、井岡に連れられて・・・・



芹原優が下りてきた。