少女と過保護ーズ!!続

意外にも竜希さんの運転は穏やかで上手だった。

隣に座ってた桂が煩かったぐらいで。


「煩くないわ。場を和ませてたんだわ」

「意外は余計だ。意外は」

「ちょっと二人してあたしの心の声にツッコミを入れるのはお止めください」

「何が心の声だ」

「あんだと?桂この野・・・・」

「全部普通の音量で喋ってんだよ、チビ」

「え"‼??」


マジですか?

マジでなのですか?

あたし大丈夫か?


「大丈夫ではないな」

「な」

「おるぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」

「だぁっ‼突進してくるな‼大事な花が散るだろうがチビ助‼」

「暴れるな‼傷が開くぞ、チビバカ‼」


チビバカ‼??

すんごい悪口‼

ふぬぬぬぬぬぬーっとあたし、桂、竜希さんで睨みあう。

寒い寒い今の時期は特に閑散としてるココは港青山霊園。

あたしが来たかった場所で、父と母が眠る場所。

空は雨が降りそうで、どんよりと重い色をしてるのに・・・ココは、霊園入り口は色鮮やかだった。

今日ココへ来てくれた"黒豹"の皆がそれぞれに、父と母へと花束を買ってくれたから。

買わなくていいって言ったんだけど。


「チビ姫のご両親に会いに行くのに手ぶらじゃ行けねぇよ」


って。

えへへ。

嬉しいなぁ。

思い出して花束を抱えたまま笑ってたら、小さな小さな音がしたよね。


聞き覚えのあるその音。

チロっとチロっとそっちを見れば・・・・八雲さんと蓮くんがおもいっきり勢いよく背中に何かを隠したよね!

バレバレだよね!

まーた、人を隠し撮りとはっっデジカメ没収してや・・・


「八雲さん‼??」

「ん?」


アレ!?

この方普通に居るよ!?

あたしより大分重傷で、絶対に外出許可なんて下りてないのに普通に外出してた‼


居るのが、側に居るのが当たり前だったからスルーしてたけど‼


「外出許可は・・・??」

「・・・・」


グリンっと目を逸らす八雲さん。

あからさま!

バレバレだよ‼

こっちもバレバレだよ‼

なんてこったい‼

んなドデカい花束持ってる場合じゃないでしょ‼


ダッッ!!


「あっっ!?」


逃げたーーーーーーーーーーーーーーーー‼‼

すっさまじいスピードで霊園へと走っていく八雲さん。


「もうっっ‼走るなーーーーーーっっ‼」


怪我人が何全力疾走してんだ‼


キシャーーーーーーッッと吠えたら


「フフっ」


笑われたよね。

いや・・・うん。

これは笑われても仕方ないわ・・・・うん。

八雲さんはとりあえず放っておこう。

あれだけ元気なら大丈夫・・・と信じて。

先に


「今日は急にお呼びだてしてすみません」


あたしはその人に頭を下げた。


「いいえ。呼んでいただけて良かった。もう一度あなたと話したくて」


そう言って笑ってくれたのは、蓮くんに頼んで連れてきてもらった芹原優の婚約者、井坂さんだった。