少女と過保護ーズ!!続

「可愛いハイネ。愛しいハイネ。どんなお前もお前で、ハイネがハイネでいる限り俺はお前の側にいるよ」

「八雲さん・・・」


この人はどれだけの愛をくれるんだろう。

あたしはどれだけ、貴方にお返しが出来るだろう?


「だから、もう一度言って」

「ほぇ・・・??」


何を・・・・??


「電話で叫んでくれたろ?アレ」

「・・・・おおぅ」


アレですか・・・・。

アレですね・・・・。


「え"??」


いや確かにお返ししたいと思ってますが


「今です・・・か?なうですか?」

「今だな。なうだな。聞きたい、言ってハイネ」


悪戯っ子のように楽し気に笑って目をキラキラさせてる八雲さん。


そっ・・・・そんな目で見られたら・・・・。


「心の・・・心の準備を・・・・」


何回ともなく言ってきたけど、あたしが八雲さんに勝てるはずもなく。


「うん」


八雲さんは素直にコクっと頷く。

可愛いな‼

"うん"て。

ああ、でも・・・心の準備なんて必要ない。

あたしの気持ちももう一杯だ。


こんなにも優しく暖かい"貴方"への気持ちで。


「八雲さん」

「はい」


ただただ"貴方"だけを見つめる。

あの時から、出逢った時から・・・・・・・ずっと



「大好き」

「俺もだ」

「っっ」


甘い甘い声が耳元で囁かれる。

即答が嬉しい。


「好きだ、ハイネ」

「好きです。八雲さん、大好き‼」


お互いの頬を両手で包んで微笑みあう。

月の光だけの病室。

淡い光に夢の中で見た、父と母を思い出す。


父、母。


ごめんね。

父のお姉さんを許せなくて。

血の繋がった従兄妹達を許せなくて。


良い子じゃなくてーーごめんね。


でも、こんなあたしで良いって言ってくれる人が・・・・人達が居るからあたしはあたしで生きていくね。

大好きな人達と一緒に。

大好きな八雲さんと一緒に。


「ハイネ」


そして父、母がつけてくれた大好きなこの"名"と共に。

たくさんたくさん降ってくるキスの雨を受け止めながら

あたしはもう一度だけ涙を流した。

今度は幸せの涙を。


「・・・・ぷはっっ‼??息っっ息出来なっっ」

「鼻でするんだ。鼻で」

「鼻で‼??って・・・・んっっ‼」

「可愛い。止まんね」


鼻でって、さっき泣いてから鼻詰まってるんだってばー‼‼


八雲さんのばかぁぁぁぁぁ‼‼


父、母。

生きていくって言ったけど、なんかすぐそっちに行くかも・・・。

キス魔と化した八雲さんのキスはまだまだ続く。


死と幸せを感じながらあたしの長かった、"拉致事件"は終わりを向かえた。