少女と過保護ーズ!!続

立ち上がり今にも廊下に出ようとするハイネ。


「あんなことを言われるような人達じゃないっ‼‼」


怒りも露に叫ぶ。

本当にいつもこの子は・・・。

伯母の声を聞いただけで固まってた子が"家族"を愚弄された途端にソレに立ち向かって行こうとする。

"家族"のために。

もう"黒豹"がハイネの"家族"になってることが、嬉しい。


「落ち着きなさい、ハイネ。今あんたが行ったら、真中と田中の頑張りが無駄になるわ。それでもいいの?」

「っっでもっっ‼‼」

「真中と田中なら大丈夫よ。だって」


とっておきの頼れるバカ達が帰ってきたもの。

ドタドタと喧しい足音を立てて。


『キーキー、キーキー喧しい。ここを何処だと思ってんだ。人のことをクズとか見下す前に、あんたが常識を学べや』


いやいや、お前らの足音も十分喧しいよ。

低い低い声が聞こえてきた。

これは押さえてるが大分怒ってるわね。



「桂・・・・」


聞こえてきた声にハイネが反応する。


「うっうるさいっっ‼‼あたしはアレに話があるのよ‼アレを今すぐ呼びなさい‼アレのせいでっっ」


ブチッッ‼


こんっっのクソババァっっ!!

黙って聞いてりゃあ、あたしの可愛い娘をアレアレと物のように呼びやがって‼


ガッと‼

ガッと前に出たわよあたし‼

ハイネと麻也の顔が引きつってるような気がしないでもないけど、今はあのクソババァを殴り倒すのが先・・・

だった。


「ハイネちゃんのことをアレアレ言わないでっっ‼」

「・・・・っっ‼‼」


怒りのためか震えてるけど、しっかりした声が廊下から上がる。

その声にあたしは足を止めた。

聞き覚えのある声。

常連客でも、声を聞けるようになったのはココ最近。


あの子、あんなに大きな声が出せたのね。

あたしを止めるためにアワアワしてたハイネの大きな猫瞳が、これでもかっ‼ってくらい見開かれる。

嬉しくて、そんなハイネが愛しくて、ギュッと抱きしめた。


「良い友達に出逢えたわね。ハイネ」


小日向桐子ちゃん。

ハイネのために友達のために、今ヒステリックババァに立ち向かってくれてる子。


「・・・・・・・っっハイ‼」


泣き声混じりでそれでもしっかり返事を返してきて、抱きついてくるハイネにあたしも麻也も笑った。