少女と過保護ーズ!!続

バキィッ‼



さっきから断続的に聞こえてくる音。



病室の外。



廊下では海斗が怒りそのままに、2代目達を殴り付けてる。



今回のことは"黒豹"のせいではない。



ハイネ個人のことだ。



だから奴らは罰を受ける必要もないのだが。



奴らは罰を欲した。



だから"家族"であり"父"として、"妹"を守れなかった兄達を罰しているんだ。



ハイネは優しい子だから、皆を無条件で赦すだろう。



むしろ自分のせいだと自分を責め続ける。



だから。




バキィッ‼‼




まだまだ続くその音に遂に・・・。




「なーに病院の廊下で怪我人量産してんだ、この悪餓鬼がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼‼」


「んげっ‼‼」



海斗の昔からの天敵の看護士長の声がしてドスドスと近付いてくる足音が。



なんとも迫力あるオバサマで名は大倉緑さん。



勤務歴36年のベテラン。




「うっせぇババァ‼これは愛の乳だ‼」



海斗・・・。


それを言うなら鞭だ。鞭。


緑さんの前だと途端に子供に戻るんだから。




「変態かっ‼お前ちょっと来い‼説教してやるわっ‼」


「誰が行くか‼つか、ババァ‼いや、緑様‼うちの可愛い娘をよろしく頼むわ‼」


「逃げるなっ‼この悪餓鬼ーーっっ‼‼ん?お前いつのまにあんな大きな子供が居た!?」


「可愛いだろーがぁ‼‼だから、頼むぞぉぉぉぉ‼‼」




キュッキュッといい音がしてくる。



どうやら逃げたらしいが。




ドスっっ‼‼



なんの音・・・・??




「こんの悪餓鬼どもがぁぁ、離さんかぁぁ‼‼」


「逃げてくれっ‼海斗さん‼」


「ここは俺らが死守する‼」


「お前ら・・・‼‼」




何やってんだ・・・・バカども・・・。




「後で必ず帰ってくるからなぁ‼」




来るな。


恥ずかしいから。


病室内になんとも言い難い空気が流れる。



誰も喋らなかった・・・・。



ケントも健も花音もそしてあたしも。




「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼‼」


「ババァ強ぇっっ‼‼」


「おい‼ババァ‼"黒豹"に入んねぇか!?」



廊下が阿鼻叫喚の地獄に。



つか、アホ竜希は何勧誘してんだ・・・。



ズルズルズルズル・・・・



捕まったらしい。




「・・・・ん」


「ハイネ!?ハイネ‼」



騒がしい外に感化されたのか、二日間眠り続けたハイネが漸く目を覚ました瞬間だった。