少女と過保護ーズ!!続

空side



今日、初めて"黒豹"に出逢った。


これまでに会ったことのない男だった。


ただただ仲間を想う真っ直ぐな心も。


大勢の前で土下座をさせられても、揺るがない意志のこもった綺麗な瞳も。


あの男・・・"九龍"の津山勝に、自分の名を呼ばれることさえ吐き気がした。



でも"黒豹"には呼んでほしくて、名前を教えた。



なんでだろう・・・。



あたしはレディースのトップ"紅蓮姫"の総長で、上に立つ者で、甘えることは許されない。


なのに"黒豹"は、ただの女の子にするように頭を撫でてくれた。


名を呼んでくれた。



優しく柔らかく笑ってくれた。




"黒豹"と別れてからは、少しでも彼らの手助けをしたくて・・・警察を"黒豹"から引き離したくて、県境の遠いとこで派手に暴走をしたりもした。



でもどこか上の空だったあたしに、りりちゃんが言った。




「行ってきなさいな」


「え?」


「会いたいんでしょ?"黒豹"総長に」


「え?」


「その顔見てたらわかるわよ」


「顔?」


「ここはまかせて。ガッチリ警察は引き付けるから」


「りりちゃん」


「まーかせて‼総長‼」


「いってらっしゃーい‼」



なんて皆から送りだされて、1人、"黒豹"の元へ向かっているんだけど。



"紅蓮姫"の情報では、"黒豹"と"邪魅"は今は使われていない教会でやりあってるって話だった・・・。



クネクネ曲がる道をバイクで教会に向けて進んでたら。



ドォォン‼‼



凄まじい音がした。




「何!?」




何が起こってるの!?



まさかっ!?



心配になってスピードを上げた、次の瞬間・・・






「「「「うぉぉぉーーーーーーーーーーーっ‼‼‼」」」」




‼‼????



さっきの音を遥かに凌駕する勝鬨(かちどき)が上がった。



でも会って間もないあたしでは、この勝鬨がどちらのものかわからなかった。



どっち!?