少女と過保護ーズ!!続

八雲side



志門を地面に叩きつけた後、俺はハイネから受け取ったナイフを持ちかえる。



血がダラッと溢れた。




ああ。


んな顔するんじゃねぇよ。


歯を食いしばり険しい表情で俺の手を凝視してる。


初めて見せた自分の悪意を焼き付けるように。




ハイネ。


お前は闇に染まってない。


染まるはずがない。


お前は綺麗なまんまだ。


いつもいつも自分のことよりも俺達を、俺達"家族"を大事に守ろうとしてくれるお前は出逢った頃のまま。



俺にとって眩しい"光"


誰がなんと言おうと。




「八・・・雲さん・・・手当・・・てを・・・」


「大丈夫だ」


「・・・でもっ‼血がっ‼」


「ハイネ」




愛しい名を呼ぶ。




「俺の幸せもお前だよ」




ありがとな。


さっきの言葉、本当に嬉しかった。


そう言って笑えば、大きな猫瞳からポロポロと涙が。



拭って抱きしめてやりたいが時間がない。



教会の崩壊は止まらない。




だが・・・・。



一滴だけ、一滴だけ唇を寄せて舌で掬いとる。




「甘いな」


「あま・・・くなんてないよ・・・」


「美味いな」


「美味くないよっ‼ううー‼」




ちょっとだけいつものハイネに戻ったか?


少しでもハイネの心が和らぐように笑い俺は、終わらすために志門を蹴り上げてその身体に馬乗りになった。




「ハイネに2度と近付かないと、関わらないと誓え」


「ふざっ・・・ゴホッゴホッ‼一生つき・・・」


「ふざけてんのはお前だ。お前に拒否権なんざねぇよ」



ナイフを志門の顔の方に持っていけば、ボタボタと志門の顔に血が落ちる。


嫌そうに顔をしかめる志門。




「な・・・に・・・すんだ・・・・」


「何ってお前がしようとしたことだよ」


「八雲さんっ‼??」




それを目一杯振り上げて



ザンッッ‼‼‼



奴の顔目掛けて振り下ろした。