少女と過保護ーズ!!続

首を傾げる竜希さん。



そう。


八雲さんと二人だけの約束。




「あたしが八雲さんに助けてもらった、あの日」




施設に行きたいと言った、あの日。


手当てをしてもらって、安静にとベッドで寝かされていた時。



「ハイネ。俺はどうやってもお前の両親にはなってやれねぇ」



そう言って悔しそうに表情を歪ます八雲さん。


あたしは八雲さんの言ってる意味がわからなかった。


だって、八雲さんに両親の代わりなんて求めてない。


彼氏とか・・・には憧れてたけど。


好きになってほしいなんて思ってたけど。



両親になってとは思ったことはなかった。




「だが」




コチッと額と額が合わさり、泣いて真っ赤になった目尻を撫でられる。




「約束する。俺はハイネが幸せになるその日まで、ずっとお前の側にいる。ハイネが心の底から笑えるその日まで、お前の隣に居る」


「約束・・・?」


「ああ。約束だ。お前を一人にはしねぇ」




長く綺麗な小指があたしに向かって差し出される。




「うん‼」




嬉しくて嬉しくてあたしはそれに勢い良く返事をして、自分の小指を絡めた。



あたしにとってあまりにも幸せな"約束"




「でもね、八雲さん・・・」








あたしは竜希さんに下ろしてもらって、自分の足で立つ。


フラフラするし、頭も足も痛い。


でも。


行くんだ。



八雲さんの元へ。



心配そうにあたしを見る皆を真っ直ぐ見て、あの時指切りをした小指をギュッと握りしめる。


間違った。


助けを求めるんじゃなくて、あたしが行かなきゃ。



だって。




「あたしの幸せは八雲さんの隣にある」




そう言って、あたしは笑った。