少女と過保護ーズ!!続

凛と透き通る声で呼ばれた。



この騒がしい中で真っ直ぐに届いた声。



大怪我をしてるとは思えないほど、落ち着いて冷静ないつもの八雲さんの声。




「ハイネ」




呼ばれる。




「可愛い俺のハイネ」




柔らかい笑みと共に言われた愛情たっぷりの言葉。




「うっあっ・・・」


「これはお前のせいじゃない。お前は何も悪くない」


「そんっっ」


「ハイネ」



悪くないわけがない。


元凶はあたしなのに‼



そう言おうとした。


けど、それは遮られ真剣な目をした八雲さんが真っ直ぐにあたしを見た。



あたしだけを見た。




「ふぅあっっ・・・」


「大好きだぞ」




ボロボロ流れる涙の向こうで、八雲さんがふんわりと笑う。



幸せそうに。


嬉しそうに。




「うっあっ・・・」




あたしもっ‼


あたしもっ‼



そう言いたいのに、声が出ない。




「蓮‼行けっっ‼」


「八雲っっ‼」


「やっくん‼」


「麻也。ハイネを頼むな」




ここはきっともうすぐ崩れる。


笑みを消し叫んだ八雲さんに歯を食い縛った蓮くんが、あたしを抱き上げたまま走り出す。



それにやはり悔しそうな顔をした麻也が追走する。




「まっ待って・・・」




どうして!?


八雲さんっっ‼


八雲さんは!?




「待って‼やだ、待って‼」




八雲さんが、動かないの‼


周りを見れば、ほとんどの人が教会を出ていた。


残ってるのはあたし達と志門。


そして、教会の入り口であたし達を見守る竜希さんと桂。




「八雲さんっっ‼」




叫び手を伸ばす。