少女と過保護ーズ!!続

『ハイネの頬に殴られた痕があった。お前か…?』


「……ハハッ…なぐ…った…よ!…ギャン…ギャン…うるせ…」


『……』


「ゲエッッッ!!!!」



腹に膝をめり込ませれば、崩れ落ち腹の中身を床にぶち撒ける志門。


コイツ…


コイツが……



ドカッ!!ゴシャッ!!ゴッ!!



後はもう喋ることもせず、志門を殴り蹴り続ける。




「お…おいっ」


「もう…もう止めろ、総長が…死んじまう…」




死ぬ?


いいじゃねぇか、こんな男死んだ方が…



「八雲っっ!!!!」


「……っっ!?」




鋭く名を呼ばれた。


考えた行動じゃなかった。


体が反応した。


俺は志門を放し、後ろに飛んだ。


と同時に左足に痛みが走る。



「八雲っっっ!!」




ああ。


この声は蓮か。



そっちを向こうとした。



が、左足からダラッと流れる生ぬるい感触。




「…ハ…ハ。ざ…まぁ…み…ろ」



ヨロヨロと立ち上がった志門の手にはサバイバルナイフがあった。


どこまでも卑怯な男だ。


さっきまで頭に上ってた血が急激に下がり、思考がクリアになる。



「大丈夫か?八雲」


「やっくん!!」


「ああ。大丈夫だ。問題ない」




桂の心配に麻也の叫びに、軽く手を上げて答える。



こんなのは、ハゲーズやハイネの痛みに比べたら、どうってことはねぇ。




「…殺…す…。おま…え…も…女…も…」




もう志門の顔に笑みはなかった。


泥々に滲み出した、憎悪、嫉妬、怒り…あらゆる負の感情で俺を睨みつける。



殺す…………?



それはこっちのセリフだ。