少女と過保護ーズ!!続

カツン…と音を立てて、今までその場を動かなかった"邪魅"総長が一歩踏み出した。



ニヤニヤ笑いはそのままに。


何が、んなに可笑しいってんだ。


俺はソイツを睨むも奴が見るのは八雲だけ。



笑ってはいるがその目にありありと浮かぶ感情は……なんだ?




「チームなんざ、どうでもいいがテメェだけは地を這わせてやる」




チームなんざ……だと?


コイツ……!!


"黒豹"と"邪魅"は対極だ。


チームとは"家族"であり守るべきものだとする"黒豹"


チームとは自分のためにあり捨て駒として扱う"邪魅"総長。




「……」




それに答えることなく八雲も一歩踏み出す。


その場だけが別の空間のようだった。



「そんで地を這わせた後、テメェの目の前で高遠ハイネをもう一度拐って俺のものにしてやるよ。真木八雲」




コイツ、チビネのこと…。



カッ…



無言で八雲がもう一歩。


喋らずとも竜ちゃんに負けずの冷えた無表情に八雲の怒りがどれほどのものかわかる。


愛しい子を自分が側に居ないときに拐われ傷つけられた。




八雲――




「や…くも……さん…」



『汚い声でハイネの名を呼ぶな。"俺のものにする"?出来るわけがないだろーが』




キッパリ言い切る八雲。



だな。

チビネがあんな男を好きになるはずがない。


付いて行くはずがない。



だってチビネは……












『俺以外全く眼中にねぇからな』




言い切った。


言い切ったよ。


それに俺らは"黒豹"は笑う。



「「「「「違いねぇ」」」」」



心なしか、チビネも満足げに笑った気がした。