少女と過保護ーズ!!続

桂side



「……けー?」



数日振りのチビ助の幼い声が俺を呼んだ。


いつもの元気な声とは正反対の今まで聞いたこともない弱々しい声。



時間がかかりすぎた。


チビ助を…あの車を見失ってから。



己の力の無さに歯を食いしばるしかなく。



チビ助だけを見てた八雲が前を全く見ておらず、事故りそうになるのを体当たりで止めた。


事故れば、それこそ一貫の終わりでチビ助の救出どころではなくなる。



それに八雲の技術なら立て直す、そう思った。


だが、それこそ正気を失ってたと言っていい八雲は立て直すことも出来ずにバイクごと転倒した。




『八雲っっ!!!!』




単独事故で周りに被害が出なかったものの、八雲が中々起き上がらない。



どこか痛めたか!?




『八雲っっ!!!!』


『……大丈夫…だ。悪ぃ。桂。しくった……』


『怪我は!?』


『…問題ない。……が、バイクには…乗れそうもねぇな…』



バイクのエンジンを切り、立ち上がる八雲。


本人は普段通りのつもりだろうが、明らかに右足と右手を庇ってやがる。


そっちを下にして転んだ、あのスピードで怪我がないなど無理がある。



確実に深傷だ………。




『俺が行く。だからお前は病院へ…』


『桂。俺は大丈夫だ。頼む。連れてってくれ』




頼む。


そう言って俺の側まで来た八雲が頭を下げる。




『すぐそこにハイネが居た…もう少し、もう少しなんだ』




チビ助に伸ばした手をキツく握りこみながら。



聞かないのはわかっていたが。