少女と過保護ーズ!!続

灯り少ない暗闇の中、何かが蠢く気配に強くなる殺気。


気付いてしまえば、冷や汗が全身を伝い体が勝手に震え出す……。


今までそういう時は皆が、蓮くんが…桂が麻也が竜希さんが


そして八雲さんが盾になってくれてた。



ずっとずっと皆が守ってくれてた。



でも今は、絶対的に敵である志門しかいない。



仲間を意図も簡単に切り捨てる志門しか。



この殺気の主たちの狙いは……



志門…?



あたし…?



それとも"両方"―――?



わからない。


わかることがあるとすれば、志門は必ずあたしを囮にしてでも自分だけは逃げようとするだろうということだけ…。


……怖い。


……どうしようもなく。



だって、御守りであるホイッスルも今はない。




"ハイネ"


"チビ!!"


"チビ助"


"チビネ!!"


"ハイネ!!"


"チビ姫!!"



癖でホイッスルがある場所に手をやれば…頭の中で"声"が溢れた。


大好きな皆の声。


帰りたい……。


ううん。

帰る!!必ず!!



皆の元へ。

八雲さんの元へ。


また皆で笑うんだ!!


そうと決まれば、志門に声をかけることも止め息を殺し足音を立てぬよう志門に付いていく。


自分の身は自分で守る。


いつでも志門を盾に出来るように自分から奴の手をキツく握りしめた。


驚いた志門がこっちを見てくるが、いっぱいいっぱいのあたしがそれに何かを返すことはなく。



同じ様な細い道を何度も曲がり進むから、もう自分で国道に戻るのは不可能だった。