少女と過保護ーズ!!続

俺は一度、目を閉じる。



思い浮かぶはチビネの笑顔。



「送ってってやる。家はどこだ?」



そう言ってスケッチブックを見れば、全力で顔を横に振って拒否してくる。



……傷付くぞ。


……んな全力否定されたら。



『あっ、送ってもらうのが嫌なんじゃないよ!!何か急いでるんじゃないかと思って!!』



ああ。


そういうことか。


スケッチブックは声が出ないらしい。


その分、人の表情や感情、気配を読むのが上手い。


最初から喋れないのかは、わからないが。



「急いでるが、乗りかかったバイクだ」


『それを言うなら、船だよ』


「うるせぇ」



声は出てないが笑ってる。



「ほら、どこだ?」



時間がない。


少し考える様子を見せたスケッチブックが、おずおずと書いた。



『"jewel"って知ってる?』


「あ"!?」



なんで、スケッチブックのスケッチブック(ややこしい!!)から、その名が?


知ってるもなにも、今から向かう場所じゃねぇか。



コイツ…。


何者だ?




『どうしたの?』


「俺の行く所も、ソコだ」



ザッとスケッチブックが俺から距離を取る。


警戒の色が走る表情。


まさか、スケッチブックが"jewel"関係者…?



「んな、警戒すんな。暴れたり、傷つけたりしたいわけじゃない。ただ話がしたいだけだ」



ポンとスケッチブックの頭に手をやり、そう言うとスケッチブックが頷いた。



『わかった。じゃあ、"jewel"の倉庫までお願いします』


「ああ。行こう」



バイクに1人で乗れないと言うスケッチブックを後ろに乗せ、"jewel"の倉庫へ向かった。