「私が望んだ彼女の幸せは……君が生まれた奇跡に続いてる」
ノア様の手が私の髪を撫でた。
「君が生まれてきたのなら、私の生は意味がある」
ローズが生きて、そしてリリーが生まれた。
私は彼女を守れたんだな。
不器用だったローズ。不器用だった私。
ローズのため、国のためと自分に言い聞かせながら、
彼女を悲しませる選択をした。
幸せにするといっておきながら。
「私の死は無駄じゃなかった。私が生きたことは、無駄じゃなかったんだな」
「うん。ノア様がいてくれて、良かった」
後悔はしていない。
ただ、『本当に正しかったのか』、不安だった。
ローズが泣いていたのを知っているから。
「君は私を認めてくれるんだね」
私は自分をもう一度愛することができる。
「十分に幸せだよ。出会えただけで……。リリー、君に会えた」
100年の傷さえ、君は癒してくれた。
「ありがとう、リリー」


