「……リリー。顔をあげて」
ノア様の口調はいつも柔らかくて、心が落ち着く。
この人の目は、宝石、だ。見つめるとうっとりする。
声も指先も。
……全部、大好き。
もっと早く出会えていたら。
「私も、君が好きだよ。たぶん、初めて会った時から」
「……それはおばあちゃんに似てるからでしょ?」
「違う。……それは違うよ、リリー」
「じゃあ、惚れ薬を飲んだから?」
「君は、あの薬を何時飲んだ?」
「えっ……。最初に作った時……だと思う」
じゃあやっぱり違うよ、と笑う。
「あの薬はね。二人で一緒に飲まなきゃ効果がないんだ」
「……?」
「だから、私が君を好きになったのは、君の実力ってことさ」


