「リリーは学校で浮いてた私に話し掛けてくれたわ。何をするにしても、リリーは「すごいね」と受け入れてくれたの」

私を認めてくれた。

「だからリリーは私が守ってあげるの」
「……ふーん」
「黒百合。同じ魔力を持っていても、あなたには小さき者の気持ちはわからない」

そうね、わからない。

「まあ、いいわ。リリーなら、答えを見つけられるかもねえ」

永遠という退屈から抜け出す答えを。

私は、ローズと出会った時、ひょっとしたら楽しかったのかもしれない。
多少なりとも、退屈しなかったのかもしれない。

「お城に行くけど。アンタと猫もついてくる?」