その言葉に、はっと彼を見た。 「永遠に二人だけで。君が望むなら」 さあ、と差し出された手を取りたくて。 ……取れなくて。 『いやなら断りなさい』、黒百合の言葉を思い出す。 「私にこんなことを言われたら、迷惑かい?」 「そんなこと……」 でも……一緒にはいられない。 そのつもりで来たんだ、と首を横に振った。 「……うちにはおばあちゃんがいるから。ごめんなさい」