玉響の一花    三

『もう一度デパ地下に行って買ってから
 帰ろう。お前は無理しない程度に
 作れたらで構わないから。』


2人でもう一度地下に行くと、
美味しそうなオカズやお摘みを色々
選び、やっぱりワインなども何本か
購入して帰る事にした。



『おっかえりーー待ってたよー。』


「わっ!蓮見さん下まで来られるなんて
 どうされたんですか?」


駐車場に着くと、蓮見さんが何故か
待機していて車から降りると
挨拶をした。


『聞いてくれる!?コイツさ、
 来るなら下で待ってて荷物運べって
 言うんだよ!?酷くなーい?』


『は!?ただ食いするんだから
 当然だろ?ブツブツ言ってないで
 早く運べよ。』


ふふ‥‥久しぶりにこの絡みが沢山
今日は見れそうだなって思うだけで
嬉しくなって無意識に笑ってしまう



『霞ちゃんまで笑うなんて‥』


「えっ?違いますよ!ただ、お2人は
 気が合う仲がいい親友だなって
 思ったんです。」


『はぁ?お前辞めろよ‥拓巳と気が合う
 わけないだろ?』


へっ?


本当に嫌そうな顔をした筒井さんは
荷物を持ってドアを閉めると、
蓮見さんに1番重いであろう酒類を
沢山持たせた。


『滉一くんほんと照れちゃって‥‥。
 そうだよね‥俺と滉一のあれこれを
 霞ちゃんが知ったら‥‥』


「ええっ?何かあるんですか?」


筒井さんの肩にわざとらしくもたれた
蓮見さんに先程よりも嫌な顔をした
筒井さんに、これ以上何かを言うと
マズイと思い黙った。


『いちいちくだらない話に
 付き合わなくてもいい。
 ほら寒いから行くぞ。』


「は、はい!」


大荷物を3人で抱えて家まで帰ると、
買って来た荷物は私の部屋にとりあえず
置いて、ご飯が食べられるように
エプロンをして準備に取り掛かった


かなりデパ地下で惣菜を買ったから、
ほとんど作るものはないけど、
寒いから湯豆腐でも作ろうかな。


筒井さんと蓮見さんがカトラリーや、
惣菜を並べてくれている間に、土鍋に
鍋の素と野菜とお豆腐をパパッと入れて
火にかけた。


元輝さん達と食べた時以来だから、
何だかワクワクしてしまう。


「そう言えば古平さんは今日は
 いらっしゃらないんですか?」


筒井さんたち男性3人の面倒を別荘で
古平さんは女性1人で見て来たことも
すごいと思う。

私だったらとてもこんなカッコいい人達の中に1人で立ち向かうのはハードルが高過ぎて無理だから。