玉響の一花    三

『霞も思ったんだ。』

「やっぱり葩も?」


7年の付き合いともなると、友人の
変化にはやっぱり言わなくても
なんとなく気づくものなのかも知れない


ランチを食べ終え、食後の温かい
ハーブティーを飲みながら、真衣の方
をじっと見つめる


『2人とも流石としか言いようがない
 か‥‥‥。実はね‥‥結婚すること
 になったんだ。』


「えっ!?おめでとう!!」

『うん、本当に。そんないい報告が
 聞けると思わなかった。
 相手の人は?』


真衣はサバサバしていてとても
パワフルな子だから、旦那様になる人
はもっとパワフルだったりして。


最近こういう話をあまり本人から
聞いてなかったし、恋人がいることも
知らなかった。


『それがさ‥‥驚かないでね?
 ‥‥そこにいるのよ。』


ええっ!!?


真衣が指さす方向を葩と一緒に
勢いよく向くと、そこに1人で
座って本を読んでいた男性が小さく
お辞儀をしたので2人で慌てて頭を
下げた。


『思ってたより年上なんだね。
 落ち着いてて素敵な人じゃない。』


『そう?15歳離れてるからね。』


!!!
15歳ってじゃあ40歳ってこと!?


すごく若く見えたから、まさかの
年齢に驚いたけど、真衣が幸せなら
そこはあまり気にならない


『もう一つ報告があってさ‥‥。
 その‥‥お腹に赤ちゃんを授かった
 んだよね。それで心配で付いて
 きたんだ‥‥まだ安定期に
 入ってないからって‥‥』


「そうなの!?
 真衣‥‥ママになるんだね。
 凄く嬉しいよ‥おめでとう。」


『私も‥‥。なんか嬉しくて
 感動して泣きそうだ‥』


涙ぐむ葩につられて私まで目頭が
熱くなり、2人で真衣に抱きついた


友人の結婚と妊娠報告に、すごく
幸せな気持ちになれたし、真衣を見守る旦那さんの優しい姿にも微笑ましかった。



『この後もう少し一緒にいたかったけど
 せっかくだから2人はもう少し
 ゆっくりしてって?私はこれ以上
 彼を待たせるのもしんどいから
 一緒に帰るよ。』


『うん、ありがとう。
 私もこの後用事があるから、霞は
 どうする?』


「私もこの後、筒井さんがここに
 迎えに来てくれるから大丈夫だよ」


さっきカフェの場所を送ったら、用事で
近くまで来てることが分かったのだ。


お腹がまだそこまで目立ってないけど、
真衣が立ち上がるとすぐに駆け寄る
恋人に胸がキュンとしてしまう