玉響の一花    三

恥ずかしい‥‥
自分のことじゃないのに張り切りすぎて
みっともなかったかな‥‥


『ありがとう‥なんか久しぶりに
 前向きな気持ちになれてるかも。』


古平さん‥‥


『おっ!何なに!?美味そうじゃん!
 霞ちゃんがまた作ったの?』


鼻が効くらしい蓮見さんが、
ビックリするタイミングでお酒を
取りに来たのか、出来上がった料理に
目を輝かせている


古平さんにガッツポーズを見せると、
もう一度笑われてしまったけど、
頑張って欲しい‥‥


今度は私が蓮見さんにウィンクをすると
ニヤリと笑われた後、俯く古平さんを
後ろからそっと抱き締めていた


『それ‥俺に食べさせてよ‥‥』


何となく2人にしてあげたくなり
私はそのままそっとそこを離れると、
筒井さん達がいるソファの方へ行った



『おい‥‥お前飲みすぎてないか?
 顔が赤い‥‥‥‥フッ‥‥やっとか。
 亮、今日で赤ん坊のおもりも
 少しは手が離れるんじゃないか?』


『ハハッ‥そうみたいだな‥‥はぁ‥
 長かったな。永遠の3歳児だから、
 ピュアなんだよな‥。』


誰かの想いが通じるのをこんなにも
間近で見れると思ってみなくて、
感動してしまったのと、恥ずかしさで
真っ赤な私を筒井さんが笑いながら
引き寄せると、筒井さんの胸にもたれて
しばらく落ち着くまで顔を隠した


古平さん‥‥私も勇気を出して
前に進めたことでこんなにも素敵な人と
出会えたって伝えたい‥‥



『それじゃあそろそろ帰るよ。
 Olivia, rentrons à la maison.』
(オリヴィア、家に帰ろう。)


『Je comprends. Kasumi, merci pour la nourriture délicieuse et le merveilleux moment aujourd'hui.

Koichi, merci de m'avoir invité. C'était amusant.』
(分かったわ。霞、今日は美味しい
 料理と素敵な時間をありがとう。
 滉一、招いてくれて嬉しかったわ。
 楽しい時間だった。)


「Moi aussi. Si je reviens au Japon, j'aimerais sortir avec toi.元輝さんも
お会いできて嬉しかったです。」
(私もです。また日本にいらしたら、
 一緒に出掛けたいです。)


『また月曜日な。
 Olivia, à propos d'elle.
Merci de veiller sur moi.』
(オリヴィア、彼女を見守ってくれて
 ありがとう。)


筒井さん‥‥

2人とハグをしてから玄関まで
お見送りをしたあと、亮さんも明日から
出張だからと早めに帰って行った。