玉響の一花    三

「筒井さん、お水です‥どうぞ。」


ミネラルウォーターをコップに
注いで渡すと2人でごくごくと飲み干し
一息ついていると、手を引かれて
その場で抱き締められた



「つ、筒井さん!?」


Tシャツとタンクトップという薄い
布越しに感じる筒井さんの体温と
私の煩すぎる心臓の音にどんどん
体が熱くなる



『ゆっくりさせてやりたいが、
 ‥もう‥‥抱かせてくれないか?』


ドキン


シャワーを浴びた時点で今日は
こうなることはとっくにわかってたし、
心の準備も出来てる‥


「‥‥‥はい‥抱いてください。」


『フッ‥‥優しく抱く‥』


手を繋いで寝室に行きルームライトを
照らしベッドに2人で腰掛けると、
筒井さんがTシャツを脱ぐだけで
色気が漂い、目のやり場に困った



『霞‥‥‥バンザイして』


触れるだけのキスをチュッと軽く唇に
落とされると、大人しく腕を挙げた
私のタンクトップをそのまま脱がせ
筒井さんが一瞬驚いた



『‥お前‥下着つけてなかったのか?』


「そ‥そんな‥見ないでくださ‥ッ」

『フッ‥もう遅い‥』


慌てて両手を胸の前でクロスするも、
小さく笑った筒井さんがそのまま
深いキスを落としながら、私を優しく
ベッドに横たわらせていく



「んっ‥‥」


深くて食べられてしまいそうなキス
なのに、どこまでも優しくて、
私が苦しくなると必ず呼吸をさせて、
また深く深く塞がれていく


筒井さんと離れている間、
このキスが恋しくてたまらなかった‥‥


何度も重なり合う唇が
まるで凸凹がピッタリとハマるかの
ように気持ちがいい‥‥



「んっ‥ッ‥‥‥はぁ‥‥」


『そんな顔されると‥困ったな‥‥』


どんな顔って聞き返したかったけど、
また塞がれた唇と、胸の頂きに触れる
筒井さんの指に余裕がなくなり、
ただただ甘い痺れに漏れる声と、
荒くなる息遣いに乱れるしかなかった



「アッ‥‥‥だめ‥‥ンンッ!!」


熱い舌と指が下半身の敏感な部分を
優しく攻め上げると、体がそり返り
筒井さんの片手が私の手を握った


『優しく抱くって言っただろ?
 お前は素直に感じて答えて‥‥』


『ッ‥んっ‥‥アッ!!』


涙目になりながらも丁寧に体を解され、
その後からは圧迫感と優しい律動を
キスをしながら感じ、私は広い背中に
しがみつき押し寄せる波にのまれた。