「…!?」 「もしもし。」 電話!? あー、もう! 「麻由(マユ)?」 …麻由? って誰…? もしかして、昨日の? 「昨日はありがとな。」 「おぅ。じゃあ、またな。」 そう言って、電話を切った。 「わりぃな。で、何?」 やっぱ… 「いい。」 「え?」 「やっぱいい!」 「なんで?」 「なんでも。」 「言ってみ。…な?」 「彼女でしょ?今の人!だったらいい!」 私は、翼の部屋を飛びだし、家を出た。 「陽奈!」 後ろから聞こえてくる声も無視して、ただひたすらに走った。