翼は私の手を引いて、ただただ歩いてくれた。



翼って意外と、クールに見えて実は違うんだな……。



「ぉわぁ…。」

思わず出てしまった声。


「ここ、覚えてる?」
「………。」
「陽奈?」


「…はっ……!」


…あ。
ボーっとしてた。


「俺らの生まれた場所だよ。」
「…ぅん。」



そこにはまだ枯れ果ててないたくさんのひまわりが咲いていた。