「陽奈ちゃんゴメン。私たち3人、今から用事あって…。翼と2人で帰っといてくれるかしら?」
「わかりました。」


今からママとパパと嵐は用事があるらしい。


「翼くん、帰ろっか!」
「…。」


翼くん、私のこと嫌いなのかな…。


「なあ。ちょっと、行きたいとこあんだけど。」
「…?…分かった。」

よく分からないけど一緒について行く事にした。







辿り着いた場所は、黄色のひまわりが広がる、ひまわり畑だった。


「キレイだね。」
「ん。俺がこの島に来て初めて心を許せた場所だから、まだ誰にも言ってない。」
「家族にも…?」
「ぅん。」
「私だけに教えてくれてありがとね。」


でも、今はもう9時。

空にはキレイな星が輝いていた。


夏の大三角って言うのかなあ。



「あれ、見てみ。」

そう言って、翼は星空を指差した。


「あの砂時計みたいな形してんのがオリオン座。」
「え…?」


翼くんって星に詳しいんだ。