『とりあえず、警察行こ。陽奈は母さんたちに連絡して。』 『分かった。』 翼くん、また先輩の指示なのかな…。 「翼!」 「翼くん!」 嵐と私の声は見事にリンクした。 「お前ら…。」 翼くんは口にアザを作っていた。 「翼、またやったのかよ。」 嵐がいつもより低い声で問いかけた。 「また、先輩の指示か?」 「ちげーよ。」 …違う? じゃあ自分の意志で? 「どうしてそんな事したの?」 翼くんは私の問いかけには答えてくれなかった。