名前のない香水

返事ありがとう。
一緒に行けるなら、嬉しい。
でも当日きつそうだったら、無理しなくていいからな。

送信してから、
桐谷はスマホを伏せた。

短い文。
でも、今の自分に言えることは、
全部入れたつもりだった。

「大丈夫って言ってくれた」
その一言に、
一花は、胸の奥がふっと緩むのを感じた。

無理をしなくていい。
そう言われたのは、久しぶりだった。

一花

うん。ありがとう。
無理しないようにするね。

今日はもう休むね。

桐谷

うん。
ゆっくり休め。