名前のない香水

2限は体育の授業。

今日は持久走。

学校の周りを二週走る予定だ。

体調に波はあるけれど、今は落ち着いている。
だから、いつも通り走るつもりだった。

でも、体の奥で違和感が広がる。下腹部が重く、少しずつ疼きだす。
息を吸っても、胸の奥の重さと下腹の痛みが同時に伝わってくる。

――生理かも。

一限が長引いて、着替えるだけで精一杯だった。
トイレに行く時間もなくて、まだ確認できていない。

どうしよう。

先生に言って、保健室に行くべきか。
それとも、無理して走るべきか。

心の中で迷う。

平気、平気……。
そう自分に言い聞かせる。

けれど、校庭に向かう歩幅が自然と小さくなっているのがわかる。