そこで、スコップやシャベルを借りてきて。
次に、何処に落とし穴を掘るか、だけど…。
「作業中に邪魔されたんじゃ厄介だからな…。このゴミ捨て場付近に掘るのが無難だろうな」
と、李優さん。
そうだね。
グラウンドでも良いけど…。グラウンドだと、校舎から丸見えだし…。
「…今更だが、夢の中で穴なんか掘って大丈夫なのか?現実で、落とし穴に引っ掛かる者が…」
響也さんが、心配そうに尋ねた。
「心配するな、響也。ここで何しても、現実には影響しないから」
何なら私達、これまで、何度も建物を破壊したり、焼いたりしてきたけど。
一度も、そのことが現実でニュースになったことはないから。
その点は大丈夫。
「そうか…。…分かった」
響也さんは頷いて、早速、シャベルを地面に突き立てた。
土を掘り起こして、捨てる。それを繰り返す。
…さて、じゃあ私もやらないと。
私もシャベルを借りて、渾身の力を込めて、地面に突き立てた。
…つもりだったのだけど。
「うっ…」
私が突き立てたシャベルは、先っちょのほんの少ししか、地面に刺さっていなかった。
か、硬い…。
「大丈夫か?のぞみ」
私が困っているのを見て、すかさずお兄ちゃんが駆け寄ってきた。
「だ、大丈夫だよ」
今のはちょっと、慣れない作業をして上手く行かなかっただけだから。
力を込めて、もう一回…。
シャベルを振り上げ、思いっきり、ざくっ、と地面に突き立てた…つもりだったけど。
「はうっ…」
やっぱり、ほんのちょっと、手のひらに一握りの土を掘り返しただけ。
こんなんじゃ、アリンコ一匹だって落とし穴に落とせないよ。
見かねたふぁにさんが、私に。
「あんたさん、力まかせに突き刺したんじゃ駄目だよ」
と、アドバイスしてくれた。
「え、え?」
「シャベルの使い方はな、こうして地面に置いて、足をかけて、ぐっと押し込むように地面に突き刺して…」
眼の前で、分かりやすく実践してくれた。
「そんで、充分地面に刺さったら、テコの原理で土を掘り起こす。こんな感じ」
「な、成程…。ありがとうございます」
「やってみ」
え、えぇと。さっきふぁにさんが教えてくれたように、足をかけてシャベルを地面に…。
ぐいっ、と足に力を込めたのだけど。
私のシャベルは、まったく地面に突き刺さってくれなかった。
渾身の力を込めて、ふん、ふん、と押し込もうとしたけど。
やっぱり、無理なものは無理だった。
私…もしかして、シャベルを使う才能がない…?
次に、何処に落とし穴を掘るか、だけど…。
「作業中に邪魔されたんじゃ厄介だからな…。このゴミ捨て場付近に掘るのが無難だろうな」
と、李優さん。
そうだね。
グラウンドでも良いけど…。グラウンドだと、校舎から丸見えだし…。
「…今更だが、夢の中で穴なんか掘って大丈夫なのか?現実で、落とし穴に引っ掛かる者が…」
響也さんが、心配そうに尋ねた。
「心配するな、響也。ここで何しても、現実には影響しないから」
何なら私達、これまで、何度も建物を破壊したり、焼いたりしてきたけど。
一度も、そのことが現実でニュースになったことはないから。
その点は大丈夫。
「そうか…。…分かった」
響也さんは頷いて、早速、シャベルを地面に突き立てた。
土を掘り起こして、捨てる。それを繰り返す。
…さて、じゃあ私もやらないと。
私もシャベルを借りて、渾身の力を込めて、地面に突き立てた。
…つもりだったのだけど。
「うっ…」
私が突き立てたシャベルは、先っちょのほんの少ししか、地面に刺さっていなかった。
か、硬い…。
「大丈夫か?のぞみ」
私が困っているのを見て、すかさずお兄ちゃんが駆け寄ってきた。
「だ、大丈夫だよ」
今のはちょっと、慣れない作業をして上手く行かなかっただけだから。
力を込めて、もう一回…。
シャベルを振り上げ、思いっきり、ざくっ、と地面に突き立てた…つもりだったけど。
「はうっ…」
やっぱり、ほんのちょっと、手のひらに一握りの土を掘り返しただけ。
こんなんじゃ、アリンコ一匹だって落とし穴に落とせないよ。
見かねたふぁにさんが、私に。
「あんたさん、力まかせに突き刺したんじゃ駄目だよ」
と、アドバイスしてくれた。
「え、え?」
「シャベルの使い方はな、こうして地面に置いて、足をかけて、ぐっと押し込むように地面に突き刺して…」
眼の前で、分かりやすく実践してくれた。
「そんで、充分地面に刺さったら、テコの原理で土を掘り起こす。こんな感じ」
「な、成程…。ありがとうございます」
「やってみ」
え、えぇと。さっきふぁにさんが教えてくれたように、足をかけてシャベルを地面に…。
ぐいっ、と足に力を込めたのだけど。
私のシャベルは、まったく地面に突き刺さってくれなかった。
渾身の力を込めて、ふん、ふん、と押し込もうとしたけど。
やっぱり、無理なものは無理だった。
私…もしかして、シャベルを使う才能がない…?


