神に選ばれなかった者達 前編

まじまじと、『処刑場』を眺めていると。

ようやく、押し入れの南京錠が開けられる音がした。

お。やっと解放されたか。

引き戸を開けると、不機嫌な顔をした妹尾家の旦那さんがいた。

あ、どうも…。

ほたるの親父さんなんだよな、あんた…。

その親父さんが、ゴミでも見るかのような目でこちらを見つめ。

そして、こう命令してきた。

「今日は学校に行くんだぞ。良いな」

…と。

…は?学校?

ちょっと待って、学校って何処のことだよ、と。

尋ねようとする前に、旦那さんはさっさとその場を立ち去った。

…畜生…。言いたいことだけ言って去りやがって…。

ふぁにはほたるじゃないんだっての。

とはいえ、この身体はほたると共有しているものだ。

ほたるは、この身体でこれまで学校に行っていたのであって。

ならば同じ身体を共有するふぁにも、ほたると同じことをすべき…なのか?

…身体を借りている身分だし、あまり好き勝手なことは出来ないよなぁ…。

…仕方ない。行くか。

…で、その学校って何処にあんの?

…。

…こりゃ、前途多難だよ。