神に選ばれなかった者達 前編

私は、相変わらずワゴンセールの前で割引き商品をガン見していたけど。

友達は、あっさりとワゴンの前から離れ。

別の、定価商品を眺めていた。

「あ、見てこれ、可愛い」

「こっちのヘアピンも可愛いよね」

ヘアピンなんてあなた、100円ショップで10本入りくらいで売ってるじゃない。

このお店のヘアピン、ちょっと花の模様がついてるだけで、一本800円くらいするのよ。

お高い…お高いわ。

「今度、小学生の妹が誕生日だから、ここでプレゼント買ってあげようかな」

友達の一人がそう言った。

あまり、小学生に贅沢を覚えさせるものじゃないわ。

小学生のうちから、こんなお高い雑貨屋さんのプレゼントをもらうなんて…。

それ、高校生くらいになったらどうなるのかしら…。

ぶるぶる。恐ろしくて考えたくないわね。

私だったら、お兄ちゃんにプレゼント…。

「…あ」

「ん?何、のぞみ?」

「え?い、いや…何でも…」

一つ、思いついてしまった。

さっきワゴンの中で見つけた、割引き半額マフラー…。

誕生日プレゼント…ではないけれど。日頃の感謝を伝える為に…。

それに、ゾンビを倒した記念に…と、あれこれ考えたけど。

でも、結局今私が持ってるお財布のお金。これってお兄ちゃんのお金な訳で…。

…うーん、とあれこれ考えている間に。

「お客様、ラッピングが終わりました」

さっきお会計をしてくれた店員さんが、ラッピングしたプレゼントを持ってきた。

「あ、はいありがとうございます…」

200円の追加料金を払っただけあって。

とても綺麗なラッピングをしてくれていた。

可愛い包装紙に包んで、更にリボンとシールまでつけてくれてる。

ふーん…。…でも、200円の追加料金を取られたと思うと、そこまで感動がないって言うか…。

「わぁ、可愛い。素敵なラッピング〜」

「こういうの、もらったら嬉しくなるよね〜」

しかし、友達は大興奮。

そう…。まぁ可愛くはあるけど…。

…普通にビニール袋に入れて渡しても良くない?

だって、どうせプレゼントを開ける時は、このリボンもほどくし、包装紙もビリビリに破くんでしょ?

そして、最終的にはゴミ箱にポイされるんでしょ?

…200円、ドブに捨ててるようなものじゃない?

え?200円くらいでみみっちいこと言うな、って?

馬鹿ね、200円は大金よ。もやしが何袋買えると思ってるの。

いまいち納得出来ないけど…。もうラッピングしてもらっちゃったんだから、今更返金要求は出来ない。

仕方ない、必要経費だと思うことにしよう。