神に選ばれなかった者達 前編

…ラッピングしてもらってる間。

私と女友達は、レジの近くに置いてある商品を眺めていた。

「このお店、本当に可愛いものがたくさんあるよね」

「うん。自分用に何か買っていこうかなー」

自分用、だって?

この上、更に出費を重ねようと?

私には、とてもじゃないけどそんな出費は出来ない…。

…と、思ったが。

「あ、見て。ここの商品、割引きコーナーだって」

何、割引き?

友達の方を向くと、そこには小さなワゴンセールを見つけた。

ワゴンセール、割引きと聞くと、反応せずにいられないのが貧乏人の定め。

「定価10%オフから50%オフだって」

「へぇー」

それは是非、見せてもらわないと。

特に50%オフ。それは最高の言葉。

だって半額よ、半額。

私は、急ぎワゴンセールに取り付いた。

本当だ。定価の値札に、10%オフ、っていう割引きシールがついている。

なんて素晴らしいシールなの。

割引きシールが貼られているってことは、訳あり商品なんだろうか。

傷があるとか、汚れてるとか…。

そんなの気にしないわ。傷がついてたからって何だと言うの。

ワゴンの中に入ってるのは、ヘアアクセサリーとか、バッグとか、文房具とか、マフラーとか。

色んな種類の雑貨が、雑多に詰め込まれている。

手に取ってみると、それらの割引き商品には、特に汚れや傷があるようには見えなかった。

…これって、何でワゴンセール行きにされてるの?

充分良い商品じゃない。

すると、友達3人は。

「うーん…。やっぱり割引き商品だけあって、微妙だねー」

「うん。売れ残りって感じだね」

「あんまり可愛くないよね」

…何言ってるの、あなた達。

売れ残り?売れ残りだから割引きシールを貼られてるの?

訳あり商品って理由じゃなくて?

可愛いかどうかと、その道具の機能性は関係無いでしょ?

良いじゃない別に。可愛さなんてどうでも良いわ。

いや、でも待って。割引きシールには、大きな罠があることを忘れてはいけない。

よくあるでしょ。スーパーでも、お肉が半額!お惣菜が半額!って。

でもね、あれってよくよく見たら、もとの定価の値段が物凄く高くて。

半額になって、ようやく普通のお店の定価価格、ってことがあるのよ。

あれって卑怯よね。

必ずしも、半額=安い!って訳じゃないことを思い知らされる。

このお店は高級店みたいだし、もとの定価の値段がお高いんでしょ。

だから半額シールが貼られていても、実はそんなに安くない…ってことが度々。

試しに、私はワゴンセールのマフラーを手に取った。

値札シールを見ると、定価3000円が半額に。

ってことは、1500円か…。…やっぱりお高いわね。