神に選ばれなかった者達 前編

事態は、そんなに甘くなかった。






…その日の夜。

「…」

俺はこの日、ベッドに入るのに勇気が必要だった。

というのも、昨夜から二日連続で続いている悪夢。

俺を悩ませている原因は、それである。

…二度あることは三度ある、って言うからな。つい悪いことばかり考えてしまうが…。

…あれはあくまで夢。ただの夢なのだ。

偶然、二日続けて同じ夢を見てしまったというだけで。

三日目も同じ夢を見る…なんて、ことはないはずだ。

でも…。あの夢の、妙な生々しさ…。

思い出すだけで、目の前にザザ、とノイズがかかったような気がした。

俺は、思わず身を震わせた。

…良くないな、これは。

このまま寝たら、また三日目も同じ夢を…。

…それだけは回避したい。

少しでも安眠効果を高める為に、俺はこの日、寝る前にテレビやスマホの画面を見ないようにした。

更に、寝付きを良くする為に、寝る前に軽くストレッチも行った。

やはり、気分が悪い時は、身体を動かしてリフレッシュするのが一番だな。

身体を動かしたお陰で、少し気分が晴れた気がする。

…よし。今夜こそは、夢を見ずに朝までぐっすり眠れそうだ。







…って、本当にそうだったら良かったんだが。