神に選ばれなかった者達 前編

学校が終わって、寄り道する時間もお金もなく、真っ直ぐ家に帰って。

いつも通り家事をこなして、その報酬と言わんばかりに犬の餌を食べ。

いつも通り、押し入れの中に閉じ込められ。

…いつもの、夜がやって来た。

寝る前に、ふぁにはガラケーを開いてみた。

『処刑場』に、新しいコメントはなかった。

多分皆、今日から迎えることになる新しい悪夢に緊張してるんだろうな。

緊張してないのは、多分久留衣の萌音ちゃんくらいだよ。

彼女の鋼の精神を、自分も見習いたいもんだな。

「…さて、と…」

それじゃ、やることもないし。

寝るとするかね。

今夜、もしまた死の苦しみを味わわなければならないのなら。

願わくば、人思いに一突きで殺してもらえますように。

…そのくらいは願っても良いだろ。なぁ?