神に選ばれなかった者達 前編

そして、ある日。

ついに、ほたるの命が終わる日が来る。

運命の日の朝、それはいつも通りの朝だった。

いつも通り目を覚まして、いつも通り何も食べず、いつも通りボロボロで、おまけにクッサい匂いを放つ制服を着た。

そして、いつも通り家族とは何の会話もなく、いつも通り学校に行った。

いじめられる為に。

今日はどんな辛い思いをするのだろう。今日はどんな不幸が待ち受けているのだろうと考えながら。

そして、夜。

安息の時間であるはずの夜も、今となっては、バケモノに食い殺される時間でしかない。

そういえば、自分の人生。

生まれてこの方、生きてて楽しかったなぁって思ったこと、一度もなかったな。

そしてきっと、これからもそうなのだろう。

そう思うと、何だか、生きているのが馬鹿馬鹿しくなった。

あまりにもあっさりと、ほたるは生きることを諦めた。

引き寄せられるように、通学途中にある歩道橋に登った。

そしてそのまま…平然と学校の廊下を歩くような、軽い足取りで。




ふぁにの友達、ほたるは、歩道橋から身を投げた。

最後の瞬間、ほたるは思った。

「あぁ良かった。これで解放された」って。