神に選ばれなかった者達 前編

「…」

…嫌な思い出を想起してしまって、とても憂鬱な気分だった。

あの事件以来、誕生日会って…トラウマなんだよね。

正直、もう二度と行きたくない…。

ましてや、今はただでさえ、毎晩のゾンビ達との戦いで気を滅入らせているのに…。

やっぱり、何か理由をつけて断ろう…。




…と、思っていたんだけど。

「え、何で?行けば良いじゃない」

「…」

夕食の時、このことをお兄ちゃんに相談すると。

あっけらかんとして、そう言われた。