俺の突然の提案に、一同ポカン。
手榴弾の所持者であるみらくが、誰より驚いていた。
「…いや…それは、使えるものなら使いたいが…」
と、口ごもる李優。
「扱いがムズいって、さっき自分も言ってたじゃん。扱えるのか?」
「上手く投擲して、命中したとしても…結局、倒せる数は1、2体だろう?あまり効果的とは思えないが。その錐の方が使いやすいんじゃないか」
ふぁにといそらも、難しい顔でそう言った。
確かに、手榴弾に比べれば、錐の方が扱いやすいが。
でも俺が言いたいのは、そういうことじゃない。
「ゾンビが嫌がる火がつくならまだしも、手榴弾程度の火力じゃ、それも期待出来ないでしょうし…。上手く爆発に巻き込めるかどうか…」
空音のぞみも、残念そうに言ったが。
それも違う。
「その、爆発に巻き込む、という発想が間違いだと思う」
「えっ…?」
手榴弾ってそもそも、そういう武器じゃないだろう。
「どういうことだ?響也…」
「手榴弾のタイプにもよるが、本来手榴弾は爆発そのものではなく、爆風によって周囲に破片を撒き散らし、その破片によって敵を殺傷することを目的として作られた武器だったはず…」
爆発は小さくても、その爆発によって周辺に撒き散らされる破片は、遥かに広範囲だ。
事実、先程試しに手榴弾を使ってみた時。
爆発は精々、5メートル未満だった。
しかし、周囲に散らばった破片。
その破片は、10メートル以上に及んでいる。
皆、爆発の規模だけを見て、周囲に散った大小の破片にはまったく注目していないようだが。
本当に脅威なのは、この破片なのだ。
「破片…?そんなに飛ぶのか?」
「破片程度で倒せるの?」
それはやってみないことには分からないが。
「手榴弾は大戦中、敵に向かって投げる他にも、自決用にも使われていたそうなんだが…」
「マジかよ。残酷」
俺もそう思う。
「以前読んだ戦争に関する本に、一個の手榴弾で10人以上が自決した、という話が書いてあったこともある」
「10人以上…!?たった一個で?」
「あぁ」
恐らくは全員で車座になって、中央で一個の手榴弾を爆発させたのだろう。
勿論、当たりどころの良し悪しも関係するだろうが。
仮に、ゾンビが密集する場所に手榴弾を投げ込めば、かなりの被害が及ぶはずだ。
「そんなに強かったのか…。凄いな、手榴弾…」
戦時中の恐ろしい武器と言えば、原子爆弾に始まり、ナパーム弾だのダムダム弾だの生物兵器だの、残酷なインパクトの強い武器が挙げられがちだが。
手榴弾一つでも、充分脅威だからな。
手榴弾を舐めてはいけない。
「この武器が、萌音達の予想以上に強いのは分かった」
久留衣萌音が言った。
「でも、それでも、この三個の手榴弾でゾンビ達を全滅させるのは無理だと思う」
「…分かってる」
さっき萌音が言ったように、手榴弾が100個あれば可能だったかもしれないが。
いくら脅威的な武器でも、たった三個では、襲いかかるゾンビ軍団には敵わないだろう。
…だからこそ。
これまでの経験を利用するのだ。
手榴弾の所持者であるみらくが、誰より驚いていた。
「…いや…それは、使えるものなら使いたいが…」
と、口ごもる李優。
「扱いがムズいって、さっき自分も言ってたじゃん。扱えるのか?」
「上手く投擲して、命中したとしても…結局、倒せる数は1、2体だろう?あまり効果的とは思えないが。その錐の方が使いやすいんじゃないか」
ふぁにといそらも、難しい顔でそう言った。
確かに、手榴弾に比べれば、錐の方が扱いやすいが。
でも俺が言いたいのは、そういうことじゃない。
「ゾンビが嫌がる火がつくならまだしも、手榴弾程度の火力じゃ、それも期待出来ないでしょうし…。上手く爆発に巻き込めるかどうか…」
空音のぞみも、残念そうに言ったが。
それも違う。
「その、爆発に巻き込む、という発想が間違いだと思う」
「えっ…?」
手榴弾ってそもそも、そういう武器じゃないだろう。
「どういうことだ?響也…」
「手榴弾のタイプにもよるが、本来手榴弾は爆発そのものではなく、爆風によって周囲に破片を撒き散らし、その破片によって敵を殺傷することを目的として作られた武器だったはず…」
爆発は小さくても、その爆発によって周辺に撒き散らされる破片は、遥かに広範囲だ。
事実、先程試しに手榴弾を使ってみた時。
爆発は精々、5メートル未満だった。
しかし、周囲に散らばった破片。
その破片は、10メートル以上に及んでいる。
皆、爆発の規模だけを見て、周囲に散った大小の破片にはまったく注目していないようだが。
本当に脅威なのは、この破片なのだ。
「破片…?そんなに飛ぶのか?」
「破片程度で倒せるの?」
それはやってみないことには分からないが。
「手榴弾は大戦中、敵に向かって投げる他にも、自決用にも使われていたそうなんだが…」
「マジかよ。残酷」
俺もそう思う。
「以前読んだ戦争に関する本に、一個の手榴弾で10人以上が自決した、という話が書いてあったこともある」
「10人以上…!?たった一個で?」
「あぁ」
恐らくは全員で車座になって、中央で一個の手榴弾を爆発させたのだろう。
勿論、当たりどころの良し悪しも関係するだろうが。
仮に、ゾンビが密集する場所に手榴弾を投げ込めば、かなりの被害が及ぶはずだ。
「そんなに強かったのか…。凄いな、手榴弾…」
戦時中の恐ろしい武器と言えば、原子爆弾に始まり、ナパーム弾だのダムダム弾だの生物兵器だの、残酷なインパクトの強い武器が挙げられがちだが。
手榴弾一つでも、充分脅威だからな。
手榴弾を舐めてはいけない。
「この武器が、萌音達の予想以上に強いのは分かった」
久留衣萌音が言った。
「でも、それでも、この三個の手榴弾でゾンビ達を全滅させるのは無理だと思う」
「…分かってる」
さっき萌音が言ったように、手榴弾が100個あれば可能だったかもしれないが。
いくら脅威的な武器でも、たった三個では、襲いかかるゾンビ軍団には敵わないだろう。
…だからこそ。
これまでの経験を利用するのだ。


