神に選ばれなかった者達 前編

一週間前から…悪夢を…。

「…お前、名前は?」

「え?」

「名前はなんて言う?…俺は、萩原響也だ」

「響也くん…。…私は、夜蛾(やが)みらく…」

「そうか」

夜蛾みらく、だな。

「歳は?」

「…16…。…高1なの」

ってことは、俺と同級生か。

制服が違うから、学校は違うようだが。

「そうか…。みらく、お前も…夢を、見たのか?」

「夢…?どの夢?」

「この悪夢を見る前だ。誰かに…謝られる夢を見なかったか?」

「…え…」

思ってもみなかったみたいな顔で、しばし考え。

「…そういえば、見たような気がする。男の人に、済まないって…謝られる夢…」

「そうか…。…じゃあ、お前も生贄に選ばれたんだな…」

「生贄…?さっきも言ってたよね、それ…。何なの?どういうこと?響也くん、君は何を知ってるの?」

「…ちょっと落ち着いてくれ」

「あ、ご、ごめん」

順を追って、話をするとしよう。

俺は、『処刑場』の仲間から教えられたことを、夜蛾みらくに話して聞かせた。

夜蛾みらくは、途中いくつか質問を挟みながらも、震えながら聞いていた。